原因別・フケ対策と自宅ケアの方法を解説します

フケは頭皮のターンオーバー(新陳代謝)の周期が乱れることで起こります。その2大原因は「乾燥」と「皮脂の過剰分泌」。男性は特にホルモンの影響で皮脂が過剰になりやすいのです。そこで、フケを減らすシャンプーやドライヤー、食生活のコツを解説!お子様のフケに悩む方もご参照ください。

「フケ」とは

地肌の表皮は毎日、肌の新陳代謝であるターンオーバーが繰り返されています。 健康な状態なら、古くなった表皮細胞が新しいものと入れ替わり、垢となって剥がれ落ちるまでおよそ28日間。この細胞の粒は見えないほど小さいので、普通は気になりません。ところが何らかの原因でターンオーバーのリズムが早まり、まだ成長しきれていない未熟な表皮細胞が重なったまま、ごっそりと剥がれ落ちて落ちてしまうことがあります。これがフケの正体です。このような頭皮環境では髪に十分に栄養が行き渡らず、抜け毛が増えてしまうこともあります。

フケの2大原因

フケの原因として多いのは「乾燥」や「皮脂の過剰分泌」です。このほかにシラミや水虫菌による感染症もありますが、ここでは先に挙げた2つの原因について詳しく見ていきましょう。

パラパラと落ちるなら、乾燥による「乾性フケ」
乾燥によってパラパラと落ちてくるフケを「乾性フケ」といいます。冬になると頬や口周りが乾燥して、白い粉吹き状態になることがありますが、これと似た状況が頭皮で起こっているのが乾性フケです。特にお肌から潤いがなくなってくる40代以降の方や、空気の乾燥する冬は、地肌にとって乾燥注意報が出やすくなります。また、アトピー性皮膚炎などの皮膚トラブル、薬の副作用のほか、頭皮の洗いすぎ、パーマやカラー剤の刺激によるかぶれ、プールの塩素、高温のお湯でも乾燥の原因になることがあります。こうした乾燥に対して、保湿などで地肌ケアをしなければどうなるのでしょう? 頭皮のバリア機能が低下し、頭皮の潤いがますます奪われ、乾燥が進行してします悪循環に陥ってしまいます。対策をするなら、まずは地肌ケア用のシャンプーに変えて、地肌をやさしく洗うことから始めてみてください。
男性に多い、皮脂の過剰分泌による「脂性フケ」
夕方になると頭皮や髪がオイリーになり、脂っぽいにおいがする。パラパラしたフケに混じって、ベタベタした大きめのフケが混じっている。このような症状の場合、皮脂の過剰分泌が原因である可能性が大です。しっとりした「脂性フケ」は、ホルモンの関係で特に男性に多いのが特徴。この脂性フケの原因は、頭皮の常在菌であるマラセチア菌の異常繁殖によって起こる「脂漏性皮膚炎」であることがほとんどです。増えすぎたマラセチア菌は、脂肪酸を大量に排泄します。するとその脂肪酸が頭皮のターンオーバーを異常に速めます。通常ならワンサイクルは約28日間のところ、7~21日で頭皮の表皮細胞が剥がれ落ちてしまう非常事態に。表皮細胞がごっそりはがれて、バリア機能を失った頭皮は炎症を起こしやすく、洗ったばかりでもかゆみやフケが出てしまうのです。常在菌の繁殖には、自己免疫の低下や、季節的な要因、体質も関係しています。一度なってしまうと慢性的にフケ・かゆみに悩まされることが多いのも、この病気の特徴です。

今日からできる!3つのフケ対策

乾性フケか脂性フケかによって、対策は異なる部分がありますが、かゆみがひどい場合は皮膚科に行きましょう。自宅でできる予防策には、どの種類のフケ対しても、下記の3つをおすすめします。

・シャンプーを変える
石油系界面活性剤を使っている一般のシャンプーは、皮脂をとりすぎる傾向にあります。特に「脂っぽさスッキリ」とうたっている男性用シャンプーは要注意。必要な皮脂までごっそり洗い流し、頭皮が荒れてしまう場合があります。スースーする清涼感があれば、一見かゆみが改善しそうな気がしますが、余計に地肌を痛めてしまいます。そこで、頭皮にやさしいアミノ酸系のシャンプーに変えることをおすすめします。
・洗いすぎない
強い力でゴシゴシ洗ったり、爪を立てて洗ったりしている人は、今すぐやめましょう。指の腹でマッサージするように1日1度、やさしく洗えば十分です。皮脂が気になっても、それ以上回数を増やしてはいけません。シャンプー、コンディショナーは時間をかけてしっかりすすぐことも大切です。
・頭皮に刺激を与えることを当分止める
カラーやパーマ、整髪剤の使用は、頭皮環境が回復するまでいったん中止してください。強い刺激となったり、乾燥を進行させてしまったりするので、使い続けると頭皮のターンオーバーがなかなか改善しないのです。

男性に多い、皮脂の過剰分泌による「脂性フケ」

丁寧に洗うだけではなく、「効果的に洗う」ことが大切です。

  • ①:洗髪前にブラシか手ぐしで髪のもつれをほぐす
  • ②:指の腹を使ってよくすすぐ
  • ③:500円玉大のシャンプーを両手になじませる
  • ④:1度目は「髪を洗う」感覚で後頭部から順にシャンプー(順番は、頭の後ろ⇒頭の脇⇒頭頂部⇒すすぐ)
  • ⑤:2度目は「頭皮をマッサージする」感覚で、指の腹を使ってシャンプー)
  • ⑥:時間をかけてヌルつきがなくなるまで丁寧にすすぐ

丁寧に洗うだけではなく、「効果的に洗う」ことが大切です。なお、髪を洗う頻度は1日1回、もしくは2日に1回などにして、頻繁に洗いすぎないようにしましょう。ドラッグストアで何気なく選んでいるシャンプーですが、下記のような分類があります。代表的な3種類のシャンプーをご紹介します。

高級アルコール系
洗浄成分:ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ラウリルスルホン酸Na、ラウリルベンゼンスルホン酸Na、オレフィン(C12-C14)スルホン酸Na、パレス-3硫酸Na など洗浄力:強い特長:もっとも一般的に市販されていて価格が安いシャンプーです。石油系界面活性剤が配合されており、泡立ちに優れていますが皮脂をとりすぎる傾向があります。
アミノ酸系シャンプー
洗浄成分:ココイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNa、ヤシ油脂肪酸、ミリスチン酸、グリシン、メチルアラニン、サルコシンなど洗浄力:やややさしい特長:一番のメリットは頭皮にやさしく刺激をあまり与えない点です。頭皮トラブルを抱えている方、薄毛でお悩みの方などに人気があります。アルコール系シャンプーを使い慣れている方には、泡立ちが悪いように感じるかもしれませんが、頭皮への刺激を減らすためにあえて洗浄力を落としているのです。

語解説「〇〇シャンプーって?」

ノンシリコンシャンプー
シリコンは、髪をコーティングしてツルツルでなめらかな手触りにしてくれる添加物です。少量であれば人体に影響はありませんが、微生物による分解ができないシリコンを大量に長期間使い続けると、髪や地肌に蓄積し、毛穴をふさいだり、有効成分を吸収しづらくなったりするといわれています。それを防ぐために開発された、シリコンを添加していないシャンプーのことを「ノンシリコンシャンプー」といいます。頭皮ケアを目的とする場合には、ノンシリコンを選びましょう。
薬用シャンプー/薬用スカルプシャンプー
薬用=医薬品ではなく、「医薬部外品」に分類されるシャンプーです。医薬部外品とは、厚生労働省が認可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されているものを指します。治療ではなく主に予防効果を目的に作られており、医薬品の販売許可がなくても販売できます。薬用シャンプーの中でも、地肌ケアを目的としたものを「薬用スカルプシャンプー」といいます。フケ・かゆみの有効成分として配合されていることが多いのは、ミコナゾール硝酸塩、サリチル酸、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、二硫化セレンなど。また、アラントイン、グリチルリチン酸2Kなどは頭皮の保湿を目的として配合されています。

地肌に悩む方はアミノ酸系の薬用スカルプシャンプーを選ぼう

上記の理由から、フケ・かゆみに悩む方には、洗浄力がやさしく、必要な成分を地肌に届けることができるアミノ酸系薬用スカルプシャンプーをおすすめします。「DメディカルbyスカルプD」は、アンファーが独自開発した次世代アミノ酸系洗浄剤「アミノウォッシュ+(プラス)」を配合。頭皮の不要な皮脂・汚れだけを取り除き、必要な潤いは残すことを可能にした薬用スカルプシャンプーです。種類は2つ、それぞれお悩み別にピンポイントで効かせる有効成分を配合しており、頭皮の状態を正常に導きながら、頭皮トラブルを改善します。

  • ・フケ・かゆみ用=原因となるマラセチア菌に有効な「ミコナゾール硝酸塩」
  • ・乾燥肌用=乾燥による敏感肌に効果的な「アラントイン」

なお、洗髪直後でもフケが出る、かえってかゆみが増すといった場合、頭皮が炎症を起こしている可能性があります。皮膚科を受診することをおすすめします。

ドライヤー

フケ・かゆみでお悩みの方は、洗髪後の乾かし方も重要です。原因となるカビ(雑菌)は湿度が高い場所を好むので、自然乾燥や、生乾きのまま寝るのはNGです。ドライヤーで乾かす際の注意点をご紹介します。

  • ①洗髪後できるだけ早く乾かしましょう。濡らしたままにすると菌が増殖します。
  • ②清潔なタオルで、ドライヤーの前にタオルドライをしっかりと。ゴシゴシせずにたたく感じで水分をとります。できれば数枚タオルを取り換えながら乾かしましょう。
  • ③ドライヤーのモードは中程度の温風で。地肌の乾燥・角質のめくれを防ぐため、高温は避けます。もし高温・強風のモードしかない場合は、直接風があたるのを乾いたタオルで避けながらドライヤーをかけましょう。
  • ④風を当てるのは地肌を中心に、遠くから。髪を持ち上げ、根元を狙って乾かしましょう。
  • ⑤8割乾いたら温風を冷風に切り替えて仕上げを。地肌をクールダウンさせ、めくれ上がった角質を落ち着かせます。
  • ⑥乾燥肌の方は、最後に保湿成分の入った育毛剤で頭皮に潤いをあげましょう。(脂漏性皮膚炎の方は、何もつけないことをおすすめします)

食べ物

豚骨ラーメンにハンバーグ、揚げ物にケーキ…おなかがすくとつい選んでしまうそれらのメニューも、フケを増やす原因になっているかもしれません。脂肪分、特に動物性脂肪の多い食事はフケ対策の大敵です。たんばく質をとるなら「こってり」は避けて、できるだけ魚や大豆製品にシフトしましょう。「激辛フードを食べたら頭がかゆくなった」「飲み会が続くとフケがひどくなる」ということもあります。アルコールや香辛料、タバコも頭皮に悪い刺激を与える要因です。フケが良くなるまで控えることをおすすめします。逆に積極的にとりたいのは、脂質を代謝してくれるビタミンB群です。レバーやほうれん草、脂肪の少ない豚肉、かつお、うなぎなどは、頭皮を健やかに保つのによい栄養素です。肌の皮脂分泌をコントロールして、炎症を鎮める効果のあるビタミンCや、皮膚や粘膜の健康を保ってくれるビタミンAも頭皮にいい影響を与えます。すべての皮膚トラブルと同じように、野菜中心のバランスのとれた和食メニューが一番効果的といえるでしょう。また、生活習慣の乱れも頭皮に悪影響を与えます。質の良い睡眠をとり、適度な運動やストレス解消など、生活習慣も整えましょう。

子供のフケ対策

成長期の子供には、実はフケ症が多いことがよく知られています。赤ちゃんは毎日体がぐんぐん大きくなるように、常に新しい皮膚が作られる新陳代謝も活発なため、フケがあっても不思議ではありません。清潔にしていてもかなりの量のフケが出る場合は、皮膚トラブルを起こしている可能性があります。よくかきむしっていたり、一部が脱毛していたりする場合は水虫菌が原因の頭部白癬(しらくも)、シラミなどの可能性があります。皮膚科での受診をおすすめします。

日常生活でできる子供のフケ対策

・フケが多い時は大人が洗髪を
上記の洗い方を参考に、頭皮トラブルの間は大人が洗髪してあげてください。子供は大人より新陳代謝が活発なため、洗って数時間でも頭皮にべったり皮脂が分泌される場合があります。きれいに洗えてないために、雑菌が増えることがあります。脂性の場合は、洗浄力が強めのシャンプーで、乾性であれば洗浄力のやさしいシャンプーで、1日1回洗ってあげましょう。子供は比較的大人より皮脂分泌量が多いので保湿の必要性は低いですが、乾燥がひどい場合はローションなどで保湿してあげましょう。敏感肌の場合や、子供が自分で洗いたい場合は、泡立てる必要のない低刺激性の泡シャンプーなどもおすすめです。
・シリコン入り、高級アルコール系シャンプーは避ける
石油系界面活性剤入りのシャンプーは、幼い子供のデリケートな肌には刺激が強すぎる場合があります。大人が使って大丈夫でも、子供用には別のシャンプーを用意してあげてください。
・おやつは自然派にシフト
脂肪や糖分がたくさん含まれたスナック菓子、ジュース、コンビニ食は、フケの治療中だけでも与えないようにしましょう。おやつには芋けんぴやフルーツ、脂肪の少ないヨーグルトなど、自然派のものがおすすめです。

妊娠したらフケが出るようになった!?

妊娠したら、あり得ない量のフケが出る!ニキビができやすくなった!と驚く女性はたくさんいます。妊婦さんになると、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが増える影響でさまざまな変化がありますが、フケや脱毛、ニキビもその一つ。頭皮では皮脂が増えて、毛穴にたまり、目詰まりを起こしてしまうことも。また妊娠の影響で代謝が良くなり、汗をかきやすくなることも原因といわれています。いつも大丈夫だったシャンプーでも、敏感になった頭皮には強いのかも知れません。まずはアミノ酸系の薬用スカルプシャンプーに変えて、様子を見てみましょう。

治らない場合は皮膚科へ

シャンプーや食べ物の対策で改善しない場合、洗ってすぐにフケやかゆみが出る場合は、ぜひ皮膚科に足を運んでみてください。気づかないうちにアトピー性皮膚炎を発症していたり、頭部白癬、アタマジラミなどの感染症にかかってしまっていたりする可能性があります。ぶり返しやすい脂漏性皮膚炎などでも、治療には長期間かかることがあります。「フケぐらいで病院なんて」と思わず、専門医へのご相談をおすすめします。